『林政ニュース』の人気コーナー「遠藤日雄のルポ&対論」のバックナンバーを集める大全集の第55回「日本初の「伐採搬出ガイドライン」を読み解く」(『林政ニュース』第344号((平成20)2008年7月9日発行)掲載)をアップしました。
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「ひむか維森の会」が示す新たな素材生産モデルとは?
森林伐採に対する風当たりが強くなっている。例えば、『南日本新聞』(6月8日付け)は、鹿児島県霧島市で進行中の120haの皆伐に対して、麓の住民から土砂流出災害につながるのではないかという不安が寄せられ、市が監視強化に乗り出したことを報じている。国産材素材生産量が5年連続で増加し、今後も製材、集成材、合板、チップ業界間の原木争奪戦が激しくなると予想されるだけに、伐採搬出と再造林の現状に関心が集まっている。こうした中、宮崎県の若手素材生産業者が組織している「NPO法人ひむか維森の会」(以下「ひむか維森の会」、第325号参照)が5月17日、「伐採搬出ガイドライン」(以下「ガイドライン」)を制定・公表した(内容は、同会ホームページ参照)。民間の素材生産業者主導で「ガイドライン」が策定されたのは、本邦初のこと。それだけに、全国的に大きな波紋を投げかけている。画期的と言える「ガイドライン」策定の背景や今後の課題について、3人のキーパーソンに語り合ってもらった。
目次▼
「ひむか維森の会」が示す新たな素材生産モデルとは?
「縛り」がきつくなる前に自主的に規制強化
伐出コスト3000円/㎥は限界、見直しの時期
疑問・反対を乗り越え、責任ある行動規範を宣言
10haを超える伐採は空間的、時間的に分散させる
第三者認証で信頼確保、協働・連携でコスト縮減
普通林でも確実に再造林を行う素材生産業者に
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